日本の賃金体制

今回「日本の賃金を歴史から考える」(金子良事.2013)を読み、労働組合の活動と、日本における企業のメンバーシップ型雇用の特異性を歴史からひも解いていた。

特に興味深いのは、欧米と日本の雇用形態の比較で、ジョブ型雇用とメンバーシップ型雇用の比較である。日本の大企業によるオールラウンドプレーヤーを育てる方針とは異なり、欧米の個人の専門性に仕事を付けているという違いに納得させられた。

これは、本人に専門的な能力が備わっておらず肩書で自分を語ることと似ている。

(一方で、著作の中では中小企業が日本の根幹になっていることから、大企業のみに言えることであるかもしれない)

大企業の平均的な能力を教育する方針は、日本の義務教育に似ていることがある。

苦手を克服させようとし、得意なことを伸ばそうとしない教育には、今思えば不思議でたまらないものである。

私も4月から就職する者として、専門性をもち「自分に仕事がつく」ような社会人になることが必要だ。